『コミュニティのこれからを少し整理してみました』

さいたま~都内を中心に、バンド形式のコピー・セッションやライブイベントを開催するコミュニティ「ライブワゴンミュージック」です。

このところ、コミュニティの活動について改めて考え直しています。これまでいろいろな形でイベントを重ねてきましたが、少しずつ見えてきたのは、単に企画を増やすことよりも、どんな流れで音楽を楽しめる場を作っていくかのほうが大事だということです。

自分の中では、今後の軸は4つに整理できそうだと感じています。ひとつ目は事前曲決めセッション。ふたつ目はリハーサルライブ。みっつ目はミニライブ。よっつ目はテーマライブ。この4つです。

『事前曲決めセッション』は、いちばん参加しやすい入口です。やりたい曲を出し合って、無理のない形で人と音を合わせてみる。最初の一歩として、とても大事な場だと思っています。まずはここで音を出してみる。そこから少しずつ次につながっていく。そんな位置づけです。

『リハーサルライブ』は、練習とライブの中間にあるような場です。本番そのものというより、人前で演奏する空気を感じながら実践してみる場。ライブハウスでの本格的なステージとは少し違うけれど、ただのスタジオ練習でもない。その中間にあるものとして、かなり大事な役割を持つのではないかと考えています。

『ミニライブ』は、これまでTMCとして続けてきたものにあたります。コンパクトでも、きちんと人前で演奏する場があること。これは大人が音楽を続けていく上で、とても大きいと思っています。発表の場があるから練習にも意味が出るし、練習だけでは得られない充実感もある。大げさすぎず、でもちゃんと本番として成立する。そのちょうどよさが、この先も大事になってくると思います。

『テーマライブ』は、これまでTLCと呼んできたものにあたります。こちらはもう少しコンセプト性の強いライブです。出演バンドがそれぞれ演奏するだけではなく、全体としてひとつのイベントになるように考える。コミュニティの中でも、少し看板的な意味を持つ場であり、少し背筋が伸びるような本番感の強い場でもあります。

こうして整理してみると、このコミュニティは単にいろいろなイベントをやっているのではなく、入口から発表までがゆるやかにつながっている形にしたいのだと思います。気軽に参加できる場があり、人前での実践の場があり、その先にミニライブやテーマライブのような発表の場がある。その流れがあることで、初心者の方も経験者の方も、それぞれの立場で関わりやすくなる気がしています。

一方で、考えれば考えるほど感じることもあります。自分自身は、古い音楽も新しい音楽も、邦楽も洋楽もかなり幅広く好きです。できれば全部を取り込みたいし、実際そういう場があったら面白いとも思います。ただ、現実には参加する側はそこまで単純ではありません。古いものが好きな人、新しいものが好きな人、洋楽が好きな人、邦楽が好きな人。それぞれに好みの軸があり、全部をひとつにまとめようとすると、かえって焦点がぼやけてしまうことがあります。

そして実際の活動を振り返ると、現状はどうしても女性ボーカルや邦楽、昭和歌謡から昭和J-POPあたりの比重が高くなっていると感じています。これは自然にそうなってきた面もありますし、実際に参加しやすく、反応も得やすい領域なのだと思います。ただ、それによってコミュニティ全体の輪郭が少し固定化されて見えてしまう部分もあるように思っています。

また、60年代から80年代くらいまでの洋楽や古めのロックも比較的掘り起こしやすく、集めやすい部分でもあります。実際に、そのあたりの音楽には中高年男性が集まりやすいという傾向も感じています。そういう意味では、その領域に一定のニーズがあるのは間違いないと思っています。

一方で、今のコミュニティの中でまだ十分に掘り起こせていないのは、新しい音楽、若い人、そして邦楽・洋楽を問わず新しめの楽曲に関心のある層ではないかと感じています。ただし、これは全体の需要がどれくらいあるかという話とは少し別です。古めの洋楽やロックのほうが見えやすいニーズを持っているのに対して、新しい音楽の層はまだこちらが十分に届いていない、あるいは魅力を伝え切れていない、そんな印象があります。

だからこそ今後は、全部を無理にひとつに混ぜるのではなく、コミュニティ全体としてはひとつの流れを持ちながら、その中で少しずつ色分けをしていくことが必要なのではないかと思っています。大きく分断するのではなく、同じコミュニティの中にいくつかの入口を作る。そんな形のほうが、今の自分たちには合っている気がしています。

そして、ここでひとつ小さなお知らせもあります。これまで使ってきたTMC、TLCという呼び方ですが、4月19日のTMC vol.5をひとつの区切りとして、今後は少しずつ別の呼び方にしていこうと思っています。TMCは「ミニライブ」、TLCは「テーマライブ」という言い方に変えていく予定です。

大きく中身が変わるというよりは、これからの活動の形を、もう少しわかりやすく言葉にしていきたいという意味合いのほうが強いです。TMCやTLCという名前にももちろん思い入れはありますが、初めて見た方には少し伝わりにくい部分もありました。その点、「ミニライブ」「テーマライブ」という言葉のほうが、内容がより直感的に伝わりやすいように思います。

名前を変えたからといって、急に別のものになるわけではありません。これまで積み重ねてきたものを踏まえながら、よりわかりやすく、より自然な形に整えていく。そんなイメージです。活動の中身を整理しながら、呼び方も少しずつ整えていく。そのタイミングが今なのだろうと思っています。

このコミュニティは、上手い人だけの場でもなければ、若い人だけの場でもありません。年齢を重ねても、ブランクがあっても、不安があっても、音楽に関わり続けられる場でありたいと思っています。そのために必要なのは、立派な理屈よりも、実際に参加できる場所があり、少しずつ前に進める流れがあることだと思います。

これからも試行錯誤は続くと思います。ただ、方向そのものは少しずつ見えてきました。事前曲決めセッション、リハーサルライブ、ミニライブ、テーマライブ。この4つを軸にしながら、年齢を重ねても音楽と関わり続けられる場を、無理のない形で作っていきたいと思っています。