『TMCにリハーサルがない理由』

さいたま~都内を中心に、バンド形式のコピー・セッションやライブイベントを開催するコミュニティ「ライブワゴンミュージック」です。

TMCは、複数のバンド(基本的に5〜6組)が集まって開催される、対バン形式のライブイベントです。ジャンルは問いません。どんなバンドでも出演できる、比較的ハードルの低いイベントです。

TMCの大きな特徴のひとつが、「リハーサルが無い」という点です。

理由はいくつかあります。

・出演バンド数を増やし、全体の拘束時間を短くしたい
・いわゆる“正式なライブ”というより、セッションの延長のような、少し気軽な雰囲気にしたい

こうした意図もありますが、いちばん大きな理由は会場となるお店の売上を、できるだけ確保したいという考えからです。

誤解のないように書いておくと、私が店側の立場にいるわけでも、何か報酬を得ているわけでもありません。

ただ、店舗を運営する側と、その場所を使わせてもらう私たち演者側が、お互いに「win-win」の関係でなければ、この形は長く続かないと考えています。

皆さんご承知の通り、今の時代に飲食店やライブバーを維持・運営していくのは、本当に大変です。私たちが音楽を楽しませてもらっている場所が続いていくために、わずかでも売上に貢献し、その上でこちらも楽しく趣味を続けたい。
そんな考えがあるわけです。

単純な話、出演者の人数=お店の売上です。ですから、出演者は少しでも多い方がいい。
TMCで「バンドメンバーは3人以上」としているのも、そんな理由があります。

ただし、ここまで書いた内容は、お店と事前に相談して決めたルールというわけではありません。あくまで、私個人が勝手にそう思って、そうしていることです。

先日のTMC終了後、お店のマスターとこんな会話をしました。

「やっぱり、リハーサルはあった方がいいよね」
「でも、リハをやるなら出演は3〜4組が限界だなあ」(マスター)
「え、でも3〜4組だと売上、厳しくないですか?」(私)
「そうなんだよね……」(マスター)

音楽をしっかり作りたい、良い演奏をしたい。一方で、お店を維持するためには、ある程度の売上が必要。ライブバーという場所は、この相反する二つの間で成り立っているということを、改めて実感しました。

私自身、正直なところ、「リハーサルはあった方がいい」と思っています。
出演する側からすれば、それは当然です。ただ、主催する立場としては、理想だけではお店は続かない、という現実も無視できません。

そして、店舗運営の話とは離れますが、町場のライブスペースには、どうしても音響や設備の限界もある。私自身、音響については割り切ってやるようにしていますが、それでもストレスは感じます。そのストレスを少しでも減らすために、都内ライブハウスで行う「TLC(Tiny Live Concert)」のようなイベントが必要なのではないか?そんなことも考えています。

この問題に、すぐ明確な答えが出るわけではありません。
ですが、TMCを続けていく中で、これからも考え続けていきたいテーマのひとつです。