『初心者のためではなく、コミュニティのために』

さいたま~都内を中心に、バンド形式のコピー・セッションやライブイベントを開催するコミュニティ「ライブワゴンミュージック」です。

「初心者練習会」や「初心者バンド結成」という企画を続けている理由について、少し整理しておきたいと思います。
これらは特別なイベントでもなく、ましてや利益を目的としたものでもありません。正直なところ「自分は演奏できない」、という点においても直接的なメリットもない。
ただ、コミュニティを運営していくうえで欠かせない要素だと最近は感じています。

ライブワゴンミュージックでは、経験豊富な方からブランクのある方まで、幅広い層が活動しています。
その中で、まだ経験の浅い人や初めて挑戦する人が安心して入ってこられる場を用意しておくことはとても重要だと感じます。
入口がないコミュニティは、時間が経つにつれて少しずつ閉じた世界になっていくものです。
新しい人が入ってこないと、やがて活動そのものが硬直化、停滞してしまう。
だからこそ「初心者向けの場」は、単なる練習会ではなく、コミュニティの循環を支える仕組みのひとつだと考えています。

また、同じような経験値の人同士が集まることで、気負わず自然に楽しめるという効果もあります。
上手な人が多い場では遠慮してしまう人も、同じ立場なら思い切って挑戦できる。(私の本音では「上手い・下手は関係ない」ですが…)
そして、その経験が次のイベントやバンド活動へのステップにつながっていく。
この小さな循環が、結果的にコミュニティ全体の活気を生み出していくのだと思います。

もうひとつ大切なのは、年齢や経験に関係なく「新しい挑戦をしていい」という空気を保つことです。音楽を続ける人が増えること、それ自体がこの活動の価値=コミュニティの継続だと感じています。きれいごとを言うつもりはありませんが、その入口を作っておくことで、いつでも誰かが新しい一歩を踏み出せる環境がある。
初心者向けの企画は、そのための大切な仕組みのひとつと今は考えています。

※近いうちに逆の立場「上手い人・経験が長い人」の活動について考えてみたいと思います。